ビタミンE / Vitamin E
ビタミンEとは
ビタミンEは、油脂に溶ける脂溶性ビタミンのひとつです。ビタミンE作用をするトコフェロールという物質には数種類ありますが、このうち最もその作用の強いのはα(アルファ)-トコフェロールです。「日本人の食事摂取基準(2005年版)」では、このα-トコフェロール量(mg)をビタミンEとしています。
どんな働きがあるのですか
抗酸化作用により、体内の脂質の酸化を防いで体を守る働きがあります。この働きから、体内の細胞膜の酸化による老化や、血液中のLDLコレステロールの酸化による動脈硬化など、生活習慣病や老化と関連する疾患を予防することが期待されています。
どんな食品に多く含まれていますか
ビタミンEはアーモンドなどのナッツ類や、植物油に豊富に含まれています。その他には、うなぎ、たらこをはじめとした魚介類、西洋かぼちゃ、アボカドなどにも多く含まれています。
上手に摂るコツ
ビタミンE、ビタミンC、β(ベータ)-カロテンは抗酸化作用を持つ代表的な栄養成分です。ビタミンEとβ-カロテンは細胞膜に、ビタミンCは体液中に存在してそれぞれの持ち場で活性酸素による弊害から体を守ってることから、組合せていっしょにとると効果的です。
どれくらいとったらいいのですか
ビタミンEは不足すると細胞膜の脂質が酸化され損傷されることから、ごくまれに感覚障害や神経症状がおこります。未熟児では赤血球がこわれておこる貧血が知られています。 一方、過剰症では出血傾向になるという害がみられますが、この量は日常の食生活での摂取量からかけ離れて多いことから、とり過ぎになる心配はほとんどなく、積極的にとりたい栄養素のひとつです。