ナトリウム / Natrium

ナトリウムとは

塩味”は、料理のおいしさを左右します。この「塩」すなわち食塩は、ナトリウムと塩素からできています。
食塩相当量とは、次の計算式で、食品に含まれているナトリウム量を食塩の量に換算した値です。
ナトリウム(mg)×2.54÷1,000=食塩相当量(g)

どんな働きがあるのですか

食塩は生命の維持に欠かせないナトリウムと塩素からできています。ナトリウムは、体内の水分量をいつも適切な状態に調節したり、神経や筋肉を正常に動かすために働いたりする重要な役割をします。一方、塩素は胃液などの成分になります。

生活習慣病の予防には減塩が大切

食塩は、ほぼすべての食べ物に含まれていますから、普通の生活では不足する心配はまずありません。ただし、スポーツなどをして大量の汗をかいたり、おう吐や下痢をしている場合には、たくさんのナトリウムが失われてしまうので適切に補給することが必要になります。 一般的に問題となるのは、食塩のとり過ぎの方です。食塩をとり過ぎる食生活では、高血圧や胃がんなどの様々な生活習慣病をまねくおそれがあります。 国民健康・栄養調査結果によると、私たち日本人全体の食塩摂取量は平成16年の調査結果では1人あたり平均10.7g/日でした。しかし、生きていくために必要な量は成人で1日1.5gほどであるのに対して、1日10g以上とっている人の割合は成人の5割以上も占めています。急に無理な減塩をして食欲をおとしてしまうことは問題ですが、私たち日本人はもっとうす味の食生活に切り替えて、食塩を減らしていく必要があります。成人では、まずは食事摂取基準の「目標量」である食塩相当量(男性10g未満、女性8g未満)をめざしましょう。そして、WHO/国際高血圧学会ガイドラインなどで、高血圧の予防と治療のための指針として示されている1日6g以下に少しずつ近づけたいものです。